ちょっと変わったお盆の風習~山梨・広島編
お盆は先祖の霊を祀る行事として、全国各地で行われていますが、その風習は地域によって異なります。今回は山梨県と広島県に伝わる、ちょっと変わったお盆の風習を紹介します山梨県のお供えもの里のものとして『あべ川餅』をお供えする風習があります。安倍川餅は元々静岡発祥のお菓子で、焼いた餅を柔らかくして砂糖入りのきなこをまぶしたものです。しかし山梨では、四角いお餅にきなこと黒蜜をかけたものを『あべ川餅』と言うそうです。なぜお盆にあべ川餅をお供えするかというと、山梨では昔から季節の行事にはお餅を食べる習慣があり、静岡から入ってきたあべ川餅が形を変えて定番になりました。静岡では砂糖、山梨では黒蜜という違いができた理由としては、山梨では一般的に手に入りやすい黒蜜を選んだのではないかといわれています。山梨県のお土産と言えば「信玄餅」が有名ですが、元はこの『あべ川餅』をヒントにして誕生したものだそうです。ちなみに…あべ川餅は、元は徳川家康が食べていたきな粉餅が原点で、一説によると安倍川上流で採れた砂金に見立て、それを気に入り『あべ川餅』と名づけたそうです。広島県の盆燈籠