「墓じまいをしたいけど、お寺とトラブルになることがあるって本当?」
「高い離檀料を請求されてしまった。支払うしかない?」
いざ墓じまいをしようと思っていても、今までお墓の管理をしてもらっていたお寺とトラブルになってしまい、思うように墓じまいが進まなかったら・・・考えただけでも気が重いですよね。
墓じまいを始めると、お寺との間だけでなく思わぬところでトラブルに遭遇する可能性があります。
この記事では、墓じまいの際に起こるトラブルを回避する方法、解決する方法をご紹介。墓じまいの手順も説明します。
「どのようなことがトラブルになるのか」をあらかじめ知っておくことで、しっかりと準備をして墓じまいができますよ。
墓じまいとは
墓じまいとは、今まであったお墓を解体して撤去し、墓地管理者に土地を返却することをいいます。
少子高齢化や核家族化が進む現代において「子どもたちにお墓の管理など、めんどうをかけたくない」「お墓が遠方にあり、墓参りに行けない」という理由から、墓じまいを考える人が増えています。
墓じまいをすることで、お墓の維持管理に関する肉体的・金銭的負担を軽減できますよ。
墓じまいで起こりがちなトラブルとその解決方法
お墓に納められているご遺骨は、勝手に取り出して別の場所に納骨したり、廃棄したりすることはできません。
墓じまいは、一連の流れに沿って行う必要があります。
ここでは墓じまいで起こりがちなトラブルと、その回避方法・解決方法をご紹介します。
- お寺とのトラブル
- 親族とのトラブル
- 石材店とのトラブル
あらかじめ、どのようなトラブルに遭遇する可能性があるのかを知っておけば、万が一トラブルに遭遇した場合にも慌てず対処できますね。
お寺とのトラブル例
墓じまいをするにあたって起こりやすいのが、お寺とのトラブルです。
実際の声をみてみましょう。
寺の話し合いの結果。
とりあえず改葬先を決めてから、の一点張りでその先の不安解消されず。
指定石材店あり。見積もりをざっと言われたが、住職の思う目安であり実際いくらか不明。
半分解消された点もあるも、無愛想で話しにくい空気になったため、モヤモヤ残る。墓じまい代行の入る余地ないかも😥— Akihiro (@10181hr) August 22, 2023
近所の婦人から地元の寺がぼったくりだという話を聞いていたのだが墓じまいに300万円とかって聞いて目ん玉が飛び出た。笑
なんかいい話っぽいのでドキュメンタリー番組を撮りたいと思うのだが「墓じまい」で検索したらすごいページがヒットして、読んでいくうちに鬱々として、いますぐ死にたくなったw— 🇵🇸小倉雄一@船橋政治新聞 💙💛 (@oguray) October 24, 2020
お寺とのトラブル回避方法と解決方法
離檀料とは、お寺の檀家をやめるさいに支払う料金のことをいいます。
離檀料は法律で決まっているものではないので、支払いの義務はありませんし、「離檀料はいただいていない」というお寺もありますが、今までの感謝としてお渡しするのが慣例となっています。
しかし、実際には「高額な離檀料を請求された」といったトラブルも。
このようなトラブルを回避するために、墓じまいを検討し出したらなるべく早くお寺に相談するのがよいでしょう。
お墓が無縁墓になってしまうのは、お寺にとっても困ること。
お寺に迷惑をかけないように墓じまいをするという事情を、丁寧に説明してみてください。
親族とのトラブル例
意外かもしれませんが、墓じまいにあたって親族とトラブルになることもあります。
親族であっても、墓じまいの捉え方は人それぞれあるということを念頭に置いておきましょう。
妻の家が今お墓のことで揉めている。墓じまいしてしまいたい義父と、それに反対する義父の姉妹。長男なら墓を守れ(自分たちはお金は出さないけど)と。いろいろと面倒だね。
— モン3 (@Mon3_michel4) February 5, 2019
墓じまい派の父親と断固反対派の叔母とで今めちゃくちゃ揉めてるんだけど、なぜか俺にも飛び火してきて父親から縁切られそうなんだけど笑
— さらりとしたサラリーマン™ (@mouthstofeed129) November 26, 2022
墓じまい反対派です❗️
これも一種のブームですよね。 境内に墓地を持つお寺さんには迷惑な話かも知れませんが、子孫がいる間は子孫が供養し、いつかそれが途絶えることかあれば、墓地は永代借地ですから、荒れてきた時点でお寺さんが寄せ墓にするなり始末されればよい話なんだと思います…。— サクラソウ (@juliesho) May 24, 2023
親族とのトラブル回避方法と解決方法
墓じまいをしたいと考えていても、身内や親戚から反対されることもあります。
自分たちのルーツでもある先祖をまつっている場所として、先祖代々のお墓を何よりも大切にしたいと考えている人がいるかもしれません。
移転させることで、墓参りができなくなることを不満に思うこともあるでしょう。
墓じまいには、身内や親族のさまざまな考えがあり、理解が欠かせません。
まずは、「なぜ墓じまいを考えているのか」「墓じまいをしたあとの遺骨はどうするのか」などについて、話し合ってくださいね。
また、墓じまいには費用がかかります。この費用を誰が負担するのかについても、話し合いが必要です。
石材店とのトラブル例
墓じまいでは、石材店に墓石の解体・撤去などをお願いすることになります。
マジです。
うちでさえ、NPOということでなるべく安い値段で墓じまいを打ち出してるのに、3万円なんていうことにはならない。
石材破棄が不法投棄とかなんじゃないかな…。 https://t.co/EtuOevX8AK
— 正しく楽しく生きる変態(仏教、健康、Österreich) (呑兵衛美容師改) Y B 🇦🇹 (@lemOn_Nd) January 19, 2022
胸糞悪い話
墓じまいの方法を寺から入手した
寺の布施は○○万円だけね撤去代は、この石屋さんで〇〇万円かかるよ(倍)
その後、何度も何度も
「石屋さんに必ず〇〇万円先に払ってね」
と念押しされて気づいてしまった
石材店からマージン取るのね…
先代はとても人徳のあるご夫婦だった😮💨— めいすい🐧 (@maisy0149) September 26, 2022
石材店とのトラブル回避方法と解決方法
お墓を撤去する際の費用について、石材店とトラブルになることも考えられます。
撤去費用の相場は、1㎡あたり8万円〜15万円程度といわれています。
どの石材店にお願いするかは、複数の業者から見積もりを取って検討しましょう。
墓の撤去に際して、お寺指定の石材店が決まっていることもあります。
もし、指定石材店での料金が高すぎる場合でも、相場を把握しておけば、冷静に内容の説明などを求められますね。
逆に、お墓の撤去費用が安すぎる業者は、お墓を不法投棄したりしていることもあるので、注意が必要です。
墓じまいのトラブルに関する相談窓口
墓じまいに関して、どうしても問題が解決しない場合の相談窓口を3つ紹介します。
- 国民生活センターや自治体の消費生活センター
- 弁護士
- 専門業者「わたしたちの墓じまい」
国民生活センターや自治体の消費生活センター
引用:国民生活センター
国民生活センターのホームページでは、お墓に関するトラブルの悩み相談、事例などが紹介されています。
不明点や聞いてみたいことがあれば、各自治体の消費者センターに相談してみるのもよいでしょう。
弁護士
問題が複雑な場合は、墓じまいに詳しい弁護士などの専門家へ相談することも検討しましょう。
弁護士への相談は、5万円~10万円程度の費用がかかる可能性があります。
国の公的機関である日本司法支援センター法テラスの相談窓口を利用してみるのもおすすめです。
専門業者「わたしたちの墓じまい」
引用:わたしたちの墓じまい
墓じまいを専門としている業者を利用するのもよいでしょう。
実際に同じようなトラブルの相談にのり、問題を解決してきた実績があるので、解決の糸口が掴めるかもしれません。
「わたしたちの墓じまい」では、離檀代行も請け負ってくれます。
とくに、離檀料トラブルなどについてお寺と揉めてしまっている場合は、第三者に入ってもらうことで、話がまとまることもありますよね。
まずは気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
墓じまいの具体的な手順
墓じまいをするにあたっての、具体的な手順を簡単にまとめました。
必要な書類などは、自治体などによって違う場合もありますので、ご自身に関係する自治体の方法を確認してくださいね。
1.家族・親族と相談
まずは、墓じまいを考えていることについて、家族や親族との相談が必要です。
あとあとトラブルにならないよう、話し合いをしっかりしておきましょう。
- なぜ墓じまいをするのか
- 墓じまい後の遺骨をどうするのか
- 墓じまいにかかる費用は誰が負担するのか
2.墓地管理者への連絡
墓地管理者(お寺・霊園など)に墓じまいの意志を伝えます。
必要であれば、「埋蔵証明書」の発行も依頼してください。
もし、墓じまい後の遺骨の散骨、手元供養を検討している場合は、分骨証明書も必要ですよ。
埋蔵証明書とは、埋葬もしくは埋蔵または収蔵の事実を証する書面のことで、墓じまい後の遺骨を再埋葬するときに必要になる書類です。
分骨証明書は、遺骨が正式に分割されたこと、およびその分割が適切な手続きに従って行われたことを証明してくれる書類です。
墓地管理者との話し合いの際には、離檀料や墓石撤去の業者についても確認をしておきましょう。
3.改葬許可証の申請等行政手続き
墓じまい後にご遺骨をほかの場所に移すときには、墓地のある自治体の役所・役場で「改葬許可書」を申請します。
改葬許可書は、ご遺骨1体につき1枚ずつ必要な書類です。お墓の中には、何名分のご遺骨があるのか、あらかじめ確認しておきましょう。
改葬許可書申請時には、埋蔵証明書や新たな納骨場所の受入証明書の提出を求められることがあります。
受入証明書は、ご遺骨の新しい受け入れ先管理者から発行してもらう必要があります。
自治体によっても手続きが違い、必要な書類も変わってきますので、各自治体のホームページなどをチェックしてみてください。
4.ご遺骨の取り出し
墓じまいでお墓からご遺骨を取り出す際には、閉眼供養というお墓の魂抜きを行います。
閉眼供養は、必ずしなければならないものではありません。しかし、お墓は長年にわたって先祖のご遺骨が収められ、多くの人がお参りをしてきた場所。
「念」がこもっていると考える人もいますし、けじめとして行われるのが一般的です。
閉眼供養が必要と考えるお寺や、開眼供養なしでは依頼を受けてくれない石材業者もありますよ。
墓じまい後の移転先や永代供養方法
墓じまいの後、お墓から出したご遺骨をどのように供養するのかは、あらかじめ考えておくべきことですよね。
簡単に比較できるよう、まずは主な供養方法を一覧にしてみました。
費用負担 | 遺骨の取り出し | メリット | |
---|---|---|---|
寺(改葬) | 高くなる可能性 | 可 | 今までのお墓と同じようにお参り可能 |
永代供養墓 | 年間管理費不要 | 不可 | 永代にわたって供養してもらえる |
樹木葬 | 抑えられる | 不可 | 自然との融合、自然の中で祈れる |
散骨 | 高くなる可能性 | 不可 | 自然との融合、散骨後にかかる費用なし |
納骨堂 | 高い | 可 | 快適にお参りができる |
共同墓地 | 抑えられる | 不可 | 納骨の費用が掛からず、お墓の管理不要 |
手元供養 | 抑えられる | 可 | 自分のそばに故人を感じられる |
どちらにせよ、家族・親戚みんなが納得する供養方法にすることが大切です。
それぞれのメリット、デメリットも含めて考えてみてくださいね。
お寺(改葬)
ご自宅の近くにある親族のお墓に一緒に納骨することや、最寄りのお寺に新しくお墓を再建しなおして納骨する方法などがあります。
墓所や業者によっては、墓石を移設できる場合もあるので確認してみるとよいでしょう。
メリット
今までのお墓と同じように、お参りできます。
先祖代々のご遺骨をそのまま移すだけなので、「お墓がない」「お参りする場所がなくなる」という心配がありません。
お墓を心の拠り所にしている場合は、最も相応しい方法といえそうですね。
デメリット
新しくお墓を建てることになれば、他の納骨方法に比べて費用がかかります。
また、供養や法要、維持費などのことも考えなければなりません。
経済的な負担をなくす目的で墓じまいをするのであれば、他の埋葬方法をおすすめします。
永代供養墓
永代供養墓とは、霊園や墓地の管理者が、遺族に代わって供養・管理をしてくれるお墓のことです。
事前に供養料を一度支払えば、年間管理料はかかりません。
普通の墓石で数年後に合祀されるタイプ、最初から合祀されるタイプなど、いくつかの種類があります。
メリット
お寺にお墓を建てる場合と比較して、費用が抑えられます。
お墓の維持・管理をしなくてもよいので、負担がありません。
死後も供養してもらえるという、安心感が魅力です。
デメリット
最初から、または数年後には合祀される場合があります。
気になる方は契約前に必ず確認をしましょう。
樹木葬
樹木葬は、永代供養墓の一種で、ご遺骨をシンボルツリー周辺の土の中に埋葬する方法です。
四季の移り変わりや、自然を感じられる埋葬方法として、人気があります。
メリット
個人のお墓を持たないため、費用を抑えられます。
自然に還すことができる、自然な埋葬方法ですので、自然が好きだった人にはぴったりですね。
ご遺骨の場所は特定できないかもしれませんが、シンボルツリーが遺族にとって、特別な存在になることでしょう。
デメリット
個々の墓石がないので、ご遺骨が具体的にどの場所にあるのかを特定できない可能性があります。
一度埋葬してしまったら、再度ご遺骨を取り出すことはできません。
納骨後に樹木が枯れたり、植え替えられてしまう可能性もあります。
散骨
粉状に加工したご遺骨を、海や山などに撒く供養方法です。
最近では、バルーン葬や宇宙葬などもあります。
メリット
他の納骨方法と異なり、維持・管理の必要がありません。
自然に還すという意味では、最善の方法でしょう。
デメリット
ご遺骨を粉状に加工したり、海洋に出るための船をチャーターするための費用がかかることもあります。
また、散骨してしまえば手元には何も残らないので、寂しさを感じる場合も。
ご遺骨の一部を分骨し、手元供養にすることも検討するといいでしょう。
納骨堂
納骨堂は、墓石を持たず、お骨壷やご遺骨を専用のスペースに収納して供養する施設です。
ロッカー式や自動搬送式でご遺骨を取り出せるようになっています。
メリット
バリアフリー化され、冷暖房完備、年配の人や車椅子を利用している人でも安心してお参りできる施設が多いのも特徴です。
合祀されないので、いつでもご遺骨を取り出せるという安心感もありますね。
お墓を持つよりも維持管理が簡単です。
デメリット
屋内納骨堂は、お墓のメンテナンスなどの管理が必要ない代わりに、年間管理料が割高な傾向にあります。
また、施設の開館時間などに制限があったり、お参りに予約が必要な場合もあります。
共同墓地
共同墓地は、はじめから複数のご遺骨を一緒に埋葬するお墓のことで、永代供養墓の一種です。
管理者がお墓を維持・管理します。
メリット
年間管理費不要で、他の納骨方法と比較しても、納骨の費用が掛かりません。
お墓の維持管理もお任せなので、遺族にも負担がかからないことも魅力です。
デメリット
埋葬される場所が特定できず、一度埋葬してしまうと後日ご遺骨を取り出すことはできません。
手元供養
小型のお骨壺や専用のアクセサリーなどの中にご遺骨を納め、手元に保管しておくことを手元供養といいます。
ご遺骨から人工宝石を作り、アクセサリーとして身につける人もいます。
メリット
手元供養のメリットは、いつでも身近に故人を感じられること。
お参りのために出かける必要がありません。
デメリット
アクセサリーは、身につけておける反面、紛失する可能性もあります。
自宅での保管のため、将来的に家族がご遺骨の管理に困るかもしれません。
「わたしたちの墓じまい」で負担を減らすのもおすすめ
引用:わたしたちの墓じまい
「墓じまいをしよう!」と思い立っても、実際に墓じまいをするまでには、大変な労力と時間を必要とします。
お寺や石材店、親族との話し合い、書類の作成、墓じまい後の埋葬方法など、考えることが山のよう。
ただでさえ負担が大きいのに、どこかでトラブルが起こったり、書類がよくわからなかったりすると、さらに心労が溜まってしまいますよね。
そのような場合、墓じまいの専門業者「わたしたちの墓じまい」に、墓じまいに関わる業務を任せることで、心の負担を減らせますよ。
「わたしたちの墓じまい」では、次のようなことをお任せできます。
- 離檀料金交渉サポート
- 書類作成サポート
- お墓の撤去作業
- 墓じまいと同時に自宅の仏壇や神棚を撤去
- 供養先の案内
日本全国で施工実績がある会社なので、墓じまいに関することは任せて安心です!
まとめ
今回は、墓じまいで起こりやすいトラブルと、その回避方法・解決方法をご紹介しました。
とくに今までお世話になったお寺とは、なるべく穏便にことを進めたいところですよね。
万が一トラブルになってしまった際の対処方法を知っておけば、少し気持ちに余裕を持って墓じまいを進められます。
まずは、この記事を参考にしながら、墓じまいの流れに沿って、一つずつ順番に進めてくださいね。
困ったことや、悩むことがあれば、相談窓口や墓じまいの業者に相談してみるとよいでしょう。