お墓の承継問題や維持管理の負担から、墓じまいを検討する人が増えています。
しかし、実際に墓じまいを進めようとすると、「総額でいくらかかるのか分からない」「想定以上に高額になるのではないか」と不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
墓じまいには墓石の撤去費用だけでなく、閉眼供養のお布施や離檀料、新しい納骨先の費用など、さまざまな費用が発生します。
そのため、事前に全体像を把握しておかないと予算オーバーになってしまうこともあるでしょう。
そこで今回は、実際に墓じまいを経験した100人を対象に、墓じまいにかかる費用に関するアンケート調査を実施しました。
この記事では、墓じまいにかかったリアルな費用相場や費用負担の実態、少しでも安く抑えるためのコツについて詳しく解説します。
墓じまいを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
墓じまいにかかる費用
墓じまいを検討する際、最も気になるのが「結局いくらかかるのか」という点でしょう。
まずは、実際に墓じまいを経験した人たちが支払った総額について見ていきます。

墓じまいを経験した100人に、墓じまいにかかった総額について尋ねました。
その結果、最も多かったのは「30万円以上〜50万円未満」で31人、次いで「50万円以上〜100万円未満」が30人という結果でした。
全体の約6割が30万円〜100万円未満の範囲に収まっていることから、この価格帯が一つの目安になると考えられます。
一方で、100万円を超えた人も8人おり、お墓の規模や立地、新しい納骨先の種類によって費用には大きな差があることが分かります。
墓じまいは決して安い手続きではありませんが、将来的な管理費や承継負担をなくせることを考えると、必要な投資と考える人も少なくないようです。
最も費用がかかるのは「墓石の処分費用」
墓じまいにはさまざまな費用が発生しますが、その中でも特に大きな割合を占めるのはどの項目なのでしょうか。
続いて、最もお金がかかった費用についてアンケート調査を行いました。

墓じまいを経験した100人に、最も費用がかかった項目について尋ねました。
その結果、実に76人が「墓石の処分費用」と回答しています。
墓石の撤去には解体作業や運搬作業が必要になるので、墓じまい費用の中でも大きな割合を占めます*。
特に墓石が大きい場合や、重機が入りにくい場所にある場合は、さらに費用が高額になるケースもあります。
次いで多かったのは「離檀料」と「閉眼供養のお布施代」でした。
墓じまいを検討する際は、新しい納骨先の費用だけでなく、墓石撤去費用を中心に予算を組んでおくことが重要だといえるでしょう。
*:撤去費用が高くなる理由として、下記のようなことも挙げられます。
- 墓石(自然石の処分費用が高騰している・処分できる場所が限られている)
- お墓から作業車を停められる距離が離れている
- 墓地内の通路が狭い
- スロープや階段がある
- ご遺骨が納められているカロートが大きい
- 地中に埋まっている
- 特殊な形状
- 構造になっている など
墓じまいの費用は誰が払う?

墓じまいには数十万円以上の費用がかかるケースも多いので、「誰が費用を負担するのか」で悩む家庭も少なくありません。
実際に墓じまいを経験した人たちは、どのように費用を分担していたのでしょうか。

墓じまいを経験した100人に、費用をどのように分担したか尋ねました。
その結果、最も多かったのは「兄弟や姉妹で折半した」という回答でした。
また、「親族で出し合った」「親の遺産から支払った」という回答も多く、墓じまいの費用は一人で負担するのではなく、家族や親族で協力して負担するケースが一般的であることが分かります。
一方で、「自分が全額負担した」という人も一定数おり、お墓との関係性や家族構成によって負担方法はさまざまです。
ここからは、墓じまい費用を負担する主なケースについて解説します。
お墓の承継者
一般的に、墓じまいの費用を負担するのはお墓の承継者です。
お墓を管理している人が主体となって手続きを進めるので、費用についても承継者が支払うケースが少なくありません。
ただし、墓じまいは親族全体に関わる問題なので、承継者が全額負担しなければならないという決まりはありません。
負担が大きい場合は、事前に家族や親族と相談しながら進めることが大切です。
お墓の承継者と血縁者
アンケートでも最も多かったように、兄弟姉妹や親族で費用を分担するケースも一般的です。
お墓は先祖代々受け継がれてきたものなので、特定の人だけの問題ではありません。
そのため、お墓の承継者と血縁者たちで費用を出し合うという考え方もあります。
後々のトラブルを防ぐためにも、費用負担の割合については事前に話し合っておくといいでしょう。
故人
故人が遺した預貯金や遺産から墓じまい費用を支払うケースもあります。
アンケートでも約2割の人が「親の遺産から支払った」と回答していました。
遺産を活用できれば、家族の経済的な負担を軽減しながら墓じまいを進めることができます。
ただし、遺産分割が完了している場合や相続人が複数いる場合は、事前に相続人同士で十分に話し合っておく必要があるでしょう。
墓じまいの費用について気をつけるべきポイント
墓じまいの費用は決して安くありません。
さらに、事前に把握していなかった費用が発生し、予算を大きく超えてしまうケースもあります。
実際に墓じまいを経験した人たちからも、「想定外の出費があった」という声がアンケートに複数寄せられました。
ここでは、墓じまい費用で特に注意したいポイントを紹介します。
墓石の撤去は大きさや立地によって高額になる場合がある
墓地がある場所が狭く、重機が入らないという理由で人件費が上乗せされたこと。
お墓の建っている場所が狭い通路の奥だったり、クレーンなどの重機が直接入れないような立地だったりしたため、手作業の工程が増えて基本料金よりも割高な見積もりになってしまいました。
墓石の大きさで費用が違うことを事前に知っておきたかった
墓石の撤去費用は、墓石の大きさだけでなく墓地の立地条件によっても大きく変動します。
重機が入れない場所では手作業での解体作業が増えるので、人件費が上乗せされることも珍しくありません。
また、大型の墓石ほど撤去や運搬にかかる費用も高額になります。
見積もりを依頼する際は、墓石のサイズや墓地の立地条件が費用にどの程度影響するのかを確認しておくことが重要です。
高額な離檀料金を請求される場合がある
想定より離檀料が高く、寺院との調整や各種手続きに時間がかかった
想定外に離檀料が高く、事前確認の大切さを感じました。
寺院へ支払う離檀料をここまでとるのかと思ったので、消費者相談センターに連絡。通知があったようで価格が下がった。
寺院墓地を利用している場合、墓じまいをするにあたって離檀料が発生することがあります。
離檀料には明確な相場や法的な基準はなく、寺院によって金額が異なるので注意が必要です。
想定以上の金額を提示されてトラブルになるケースもあるので、事前に住職へ相談し、目安となる金額を確認しておくと安心でしょう。
不明点がある場合は、一人で抱え込まず専門家や公的な相談窓口へ相談することも大切です。
見積もり料金を超える場合がある
思ったより追加費用がかさんだので、事前に総額を確定したかった
墓じまい業者によって対応範囲が異なり、追加料金が発生するケースがあると知っておきたかったです。
- 見積もり以上に工事費がかかってしまい想定外だと思いました。
墓じまいでは、当初の見積もりには含まれていない追加費用が発生することがあります。
例えば、想定以上に墓石の解体作業が難しかった場合や、運搬費用が追加で必要になった場合などです。
業者によって見積もりに含まれる作業範囲も異なるので、契約前に総額や追加料金の有無を確認しておくことが大切です。
予算オーバーを防ぐためにも、見積書の内容は細かくチェックしておきましょう。
墓じまい費用を抑える方法

墓じまいにはまとまった費用が必要になるので、できるだけ負担を抑えたいと考える人も多いでしょう。
実際に墓じまいを経験した人たちからは、費用を節約するためのさまざまな工夫がアンケートに寄せられました。
ここでは、墓じまい費用を抑えるために実践したい3つの方法を紹介します。
複数の業者から見積もりをとる
複数社から見積もりを取るだけで数十万円の差が出る場合があり、最初から比較検討すべきだと思いました。
石材店は寺院指定の業者だけでなく、自分でネット等で見つけた複数業者から相見積もりを取りました。
複数の石材店から相見積もりを取り、比較検討しました。
墓じまい費用を抑えるうえで最も効果的な方法の一つが、複数の業者から見積もりを取ることです。
同じ内容の工事でも、業者によって数万円から数十万円の差が生じることがあります。
また、見積書を比較することで、どの作業が基本プランに含まれているのか、追加料金を支払う必要はあるのか、なども確認しやすくなります。
費用だけで判断せず、実績や口コミなどもあわせて比較しながら業者を選ぶといいでしょう。
不要なオプションをカットする
複数の石材店で見積もりを比較し、不要なオプションを外した。
不要なオプション(過度な清掃や追加サービスなど)を省き、必要最低限の作業に絞ることでコストを抑えました。
墓じまいの見積もりには、さまざまなオプションサービスが含まれている場合があります。
もちろん必要なサービスもありますが、中には必須ではないものも存在します。
内容をよく確認し、本当に必要な作業だけを依頼することで費用を抑えられる可能性があります。
見積もり内容に不明な項目がある場合は、遠慮せず業者へ確認してみましょう。
離檀料の交渉をする
寺院へ支払う離檀料は交渉次第です
離檀料、閉眼供養の料金を直接交渉した
離檀料については、寺院と相談することで負担が軽減される場合があります。
離檀料には明確な決まりがないので、経済的な事情などを正直に伝えることで配慮してもらえるケースもあります。
ただし、一方的に値下げを求めるのではなく、これまでお世話になった感謝の気持ちを伝えながら丁寧に話し合うことが大切です。
円満に墓じまいを進めるためにも、住職とのコミュニケーションを大切にしましょう。
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今回のアンケートでは、墓じまいにかかった総額は「30万円以上50万円未満」が最も多く、次いで多いのが「50万円以上100万円未満」という結果になりました。
また、費用の中では「墓石の処分費用」が最も高額になりやすいことも分かりました。
墓じまいの費用は、墓石の大きさや立地条件、離檀料の有無、新たな納骨先の種類によって大きく変動します。
そのため、事前に複数の業者から見積もりを取り、追加費用の有無までしっかり確認しておくことが重要だといえるでしょう。
墓じまいは決して安い買い物ではありませんが、事前準備をしっかり行うことで費用負担を抑えることも十分可能です。
家族や親族とよく話し合いながら、無理のない予算で納得のいく墓じまいを進めていきましょう。
【調査概要】
- 調査方法:インターネットアンケート
- 調査対象:墓じまいをした経験がある男女
※本調査は「わたしたちの墓じまい」利用者に限定したものではなく、墓じまい経験者を対象に実施しています。 - アンケート母数:100名
- 実施日:2026年6月9日
- 調査実施主体:株式会社フーフー「わたしたちの墓じまい」

