「墓じまいをしたいけれど、費用が高くて払えない…」「自治体から補助金が出ると聞いたけれど、本当にもらえるの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、残念ながら墓じまいで補助金をもらえる人は「ごく一部の限られた人だけ」というのが実態です。
お墓の専門家として、2026年現在の最新の補助金事情と、対象外だった場合の費用の抑え方を解説します。
墓じまいの補助金をもらえる自治体はごくわずか

「墓じまいの補助金(改葬助成金)」は、国が一律で行っている制度ではなく、それぞれの地方自治体が独自に行っているものです。
そのため、すべての地域でもらえるわけではありません。
当サイトの独自調査では、現在この補助金や助成制度を実施しているのは全国でも以下の10の地域のみとなっています。
- 宮城県美里町「町屋敷・牛飼共葬墓地」
- 群馬県太田市「八王子山公園墓地」
- 千葉県市川市「市川市霊園」
- 千葉県浦安市「浦安市墓地公園」
- 東京都「都立霊園」
- 静岡県磐田市「市営墓地」
- 大阪府岸和田市「岸和田市墓苑」
- 大阪府泉大津市「泉大津市営墓地・組合墓地」
- 大阪府泉佐野市「泉佐野市公園墓地」
- 岡山県玉野市「玉野市霊園」
自治体による墓じまい支援の種類
自治体が実施する支援は、主に費用の軽減や手続きのサポートを目的としており、大きく分けて3つの形態があります。
原状回復費用の助成
墓石の解体・撤去や更地化に必要な工事費用の一部を補助する制度です。
自治体が指定する業者を利用することが条件となる場合もあります。
墓地使用料の返還
未使用期間や使用年数に応じて、納付済みの墓地使用料の一部を還付する制度です。
長期間お墓を使用していない場合などに適応されるケースが多く見られます。
改葬支援
自治体が運営する合葬墓(共同墓地)の使用料を免除したり、改葬に伴う手数料を一部補填したりする支援です。
次の供養先が未定の方にとって、費用の不安を解消する大きな助けとなります。
対象になるのは「市営などの公営墓地」だけ
上記の自治体に該当していても、補助金の対象となるのは「市や都が運営している公営墓地(霊園)」だけです。
お寺の境内にあるお墓(寺院墓地)や、民間企業が運営しているお墓(民営霊園)は、すべて補助金の対象外となってしまう点には注意が必要です。
補助金の上限は10〜20万円程度
補助金の金額は各自治体によって異なりますが、上限は概ね10万〜20万円程度です。
あくまで費用の一部を補助する性質のものと理解しておきましょう。
墓じまいの補助金の認知度は24%

アンケートの結果、制度の存在を知っている人は全体の約4分の1にとどまりました。
まだ「墓じまいに補助金が出る」ということが知られてないといえるでしょう。
また、自治体ごとの限られた施策であることも、この認知度の低さに拍車をかけていると言えそうです。
実際に墓じまいの補助金を利用した人はわずか2%

実際に制度を利用した人はわずか2%という極めて低い結果となりました。
対象となる自治体が非常に限られていることに加え、申請の難しさや条件の厳しさから、多くの人が「利用したくてもできない」のが現実です。
補助金の存在に頼りすぎるのではなく、最初から自費での負担を前提とした資金計画を立てるのが賢明といえるでしょう。
補助金を利用した実際の体験談
私の場合は、3万円の補助金を利用しました。
墓じまいの費用全体は40万円ほどかかりましたが、自治体の担当窓口で相談したところ、条件に該当していると言われて申請しました。
書類の準備は多少手間でしたが、担当の方が丁寧に説明してくれたのでスムーズに進みました。
補助金が出ることを知っていたので、費用面の不安が少し軽くなり、思い切って手続きを進めることができました。
補助金の額自体は全体の費用から見れば一部ですが、制度を知っていることが精神的な安心感に繋がり、墓じまいという大きな決断を後押しする重要なきっかけになっています。
手続きが不安な方もまずは窓口で相談してみることをおすすめします。
墓じまいの補助金のもらい方・申請の手順
補助金の申請手続きは自治体の方針によって細かく異なります。
以下は一般的な申請の流れですが、必ずお墓のある自治体窓口へ事前に問い合わせ、その地域のルールに従ってください。
- STEP1:申請書類の入手
自治体の窓口やホームページで制度の有無を確認し、書類を取り寄せます。
必要書類は自治体によって異なり、お墓の受入証明書や使用許可証、住民票などが必要になるのが一般的です。
- STEP2:申請書の提出
申請書に必要事項を記入し、工事の見積書などを添付して提出します。
この段階で工事内容や総額が審査されますが、求められる書類の種類や形式は自治体ごとに大きく異なります。
- STEP3:交付決定・受理
自治体側の審査を経て「交付決定通知書」が届きます。
多くの自治体では「工事着工前に申請・許可を得ること」が必須条件となっており、着工後の申請は一切認められないケースがほとんどです。
- STEP4:補助金の請求
工事完了後、作業後の写真や業者発行の領収書などを添えて助成金の請求書を提出します。
内容に不備がなければ審査を経て助成金が振り込まれますが、提出期限や必要な証拠書類の内容は各自治体の規定に従う必要があります。
補助金がもらえない場合に費用の負担を抑える方法
「調べてみたけれど、うちは補助金の対象外だった…」という方がほとんどだと思います。
しかし、墓じまいの費用は少しでも抑えたいのが本音ですよね。
そこで、墓じまい経験者100名を対象に補助金以外で墓じまいの費用を抑えた方法についてアンケート調査を行いましたので紹介します。

親族間で費用を分担できるよう相談する(40人)
アンケートで最も多かったのが、親族との話し合いです。
一人で抱え込まずに親族と費用を分担することで、負担を減らすことができたという回答が多く寄せられました。
複数の石材店から「相見積もり」を取る(38人)
多くの経験者が実践していたのが相見積もりです。
必ず1社ではなく2〜3社から見積もりを取り、施工内容と金額を比較検討するようにしましょう。
相見積もりを取ることで適正価格で工事を依頼し、無駄な出費を防ぐことができます。
供養先を「樹木葬」や「永代供養墓」にする(35人)
費用を抑えるために、従来型のお墓ではなく新しい供養の形を選択した方も多くいました。
永代供養墓や樹木葬は、初期費用や管理費を格段に抑えられる点がメリットといえるしょう。
離檀料が高額にならないようお寺と話し合う(21人)
寺院墓地の場合、檀家を辞める際に離檀料を求められることがありますが、法外な金額を請求されるケースも存在します。
事前に感謝を伝えつつ、予算の相談を丁寧に行うことで円満な解決を目指しましょう。
メモリアルローンなどの分割払いを検討する(4人)
どうしても一括での支払いが困難な場合は、お墓の費用専用のメモリアルローン利用を検討するのも一つの手です。
審査は必要ですが、無理のない返済計画を立てることで、家計への負担を最小限に抑えることができます。
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墓じまいの費用負担を最小限に抑えよう

補助金という選択肢は魅力的ですが、全国的に見れば非常に限定的です。
利用できない場合であっても、親族との協力や複数の選択肢を比較検討することで、費用を現実的な範囲に抑えることは十分に可能です。
最も大切なのは、費用の不安を一人で抱え込まず、早めに専門家や親族と相談を開始することです。
お墓の未来をより良くするために、今日からできる一歩を踏み出してみましょう。
【調査概要】
- 調査方法:インターネットアンケート
- 調査対象:墓じまいの経験がある男女
※本調査は「わたしたちの墓じまい」利用者に限定したものではなく、墓じまい経験者を対象に実施しています。 - アンケート母数:100名
- 実施日:2026年5月19日
- 調査実施主体:株式会社フーフー「わたしたちの墓じまい」

