法事・法要とは、亡くなられた方の冥福を祈って、供養する仏教の儀式です。
住職にお経をあげてもらうことを「法要」、法要とその後の会食を含めた行事を「法事」と呼びます。わかりやすく表記すると、「法要」+会食=「法事」となります。
法要とは
法要の役割には
1、故人を偲ぶため
2、故人の冥福を祈るため
3、自分自身を見つめ直すため
の3つがあります。
3はなんだか関係が無いようにも見えますが、故人が設けてくれた人と人とのご縁やつながりを再確認し、感謝の思いを新たに、自分自身を見つめ直す場でもあるということです。
法要を行う日
仏教では法要を行う日が決まっており、大きく分けて忌日法要と年忌法要があります。
仏教によると、亡くなられてすぐ故人は黄泉路、いわゆるあの世への道を歩き、三途の川へと向かうと言われます。それにかかる期間が七日間とされ、その三途の川へと導くために行うのが「初七日法要」となります。とはいえ、最近では葬儀当日に行われることが多くなっています。
その後、七日ごとに閻魔大王などから七回にわたり、生前の行いに対して裁きを受け、四十九日目で極楽浄土へ旅立てるか否かの判定が下されます。この四十九日目が忌明けになります。(地域によっては五七日が忌明けとなるところもあります。)また、この四十九日の間を「中陰」と言います。
忌明けとされる四十九日目は、遺族や親族などが列席し僧侶の読経が行われた後、全員で焼香を行い、食事会などが催されるのが伝統的な法要です。
四十九日以降は年忌法要とされ、極楽浄土に行った故人がさらなる精進の道へと導くために営まれる法要です。
1)忌日法要
・初七日(しょなのか)-【命日も含めて7日目】
・二七日(ふたなのか)-【命日も含めて14日目】
・三七日(みなのか)-【命日も含めて21日目】
・四七日(よなのか)-【命日も含めて28日目】
・五七日(いつなのか)-【命日も含めて35日目】
・六七日(むなのか)-【命日も含めて42日目】
・七七日(なななのか)、四十九日(しじゅうくにち)-【命日も含めて49日目】
・百カ日(ひゃっかにち)-【命日も含めて100日目】
2)年忌法要
命日より一年が経つと「一周忌」、満二年目で「三周忌」となりますが、この2つは四十九日法要に次いで大事な法要となっており、故人の冥福を祈るという意義の他、遺族・親族のための会合という側面が強いです。
そして、七回忌、十三回忌と続いて、三十三回忌をもって故人は極楽浄土へ行けるようになり、「弔い上げ」とし法事を締めくることが多いです。
(五十回忌を弔い上げとする場合もあります。)
・一周忌(いっしゅうき)-【満1年目】
・三回忌(さんかいき)-【満2年目】
・七回忌(ななかいき)-【満6年目】
・十三回忌(じゅうさんかいき)-【満12年目】
・十七回忌(じゅうななかいき)-【満16年目】
・二十三回忌(にじゅうさんかいき)-【満22年目】
・二十七回忌(にじゅうななかいき)-【満26年目】
・三十三回忌(さんじゅうさんかいき)-【満32年目】
■おわりに
ご紹介したように、法要・法事は故人のためであるのはもちろんのこと、自分自身のための儀式であることも覚えておきたい点です。
しっかりと法要の意味を理解した上でお墓参りをすることで、故人への思いも自然と強くなるのではないでしょうか。